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野菜の腐敗実験一ヵ月後の結果、「発酵」と「腐敗」の違いについて

野菜の腐敗実験一ヵ月後の結果、「発酵」と「腐敗」の違いについて

12月4日に慣行栽培と有機栽培と自然栽培の野菜を置いておいたらどうなるかの実験をしたのですが、約1ヶ月がたち分かりやすく結果が出たので、その詳細を書きたいと思います。

腐敗実験の結果

左から慣行栽培、有機栽培、自然栽培。

まず慣行栽培の根っこの様子です。

慣行栽培の様子

次に有機栽培です。

有機栽培の様子

次に自然栽培です。

自然栽培の様子
袋からだした様子
自然栽培の根っこの様子

見て分かるとおり、慣行栽培と有機栽培の水菜は水草みたいになって腐りました。

自然栽培の水菜は全く腐らず、形をとどめています。恐らくもう少し置いたら枯れると思います。

発酵と腐敗の違い

ここからは、「発酵」と「腐敗」の違いについて書こうと思います。

発酵も腐敗も「微生物が有機物を分解する」という過程は同じで、人にとって役に立つ現象を「発酵」と呼び「腐敗」と区別しています。腸内細菌と同じで、菌の働き自体には良いも悪いもないです。

では、なぜ一方の野菜は腐り、一方の野菜は枯れるのかについて解説します。

野菜が土で育っているときは生きている状態にあり、作物が自分の身体を守ろうとしているため、菌が繁殖することはありません。ですが、収穫後は時間の経過と共に様々な菌が繁殖します。その時に、「発酵菌」にとって住みやすい環境だと発酵菌が優勢になり、発酵が始まります。逆に「腐敗菌」にとって住みやすい環境になると腐敗菌が優勢になり、腐敗が始まります。

自然栽培の作物が枯れるのは発酵菌が住みやすい環境だからです。というのも、無肥料無農薬栽培の植物たちは土壌に住む微生物(菌根菌、根粒菌など)や、植物たちにくっついている微生物(内生菌)の力と植物の力の共生関係で育つため、必然的に微生物達との結びつきが強くなるからです。

反対に慣行栽培では、化学肥料、農薬、除草剤で土壌の微生物や内生菌を殺すため、微生物達との共生関係は生まれません。また、有機栽培では人為的な肥料を施すため、植物の成長過程において微生物達との共生関係が弱くなると考えられ、その結果、腐敗につながると考えられます。

一般的に発酵菌が「善玉菌」、腐敗菌が「悪玉菌」と区別しています。

腸内細菌の本の紹介でもふれましたが、悪玉菌が優勢になると体内に腐敗有害物質が作り出され、肥満や便秘、様々な病気の原因になると言われています。

病気を予防する上でも、腐敗菌が好む食べ物ではなく、発酵菌が好む食べ物を選んで欲しいと思います。

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