農薬や肥料を使わない自然栽培で育てたお野菜やメロンの宅配サービスをご提供します。
自然栽培メロンの収穫を開始しました。

自然栽培メロンの収穫を開始しました。

去年はほぼ全滅してしまったメロンですが、今年はなんとか収穫できました。

野菜や果物など、今まで色々な作物の栽培を行ってきましたが、個人的にメロンが一番難しいのが率直な感想です。

今回のブログでは、去年アップできなかった失敗の原因に関する考察、今年特に気をつけたこと、自然栽培のメロンは他のメロンと何が違うのかを書こうと思います。

2020年の自然栽培メロンの失敗について

去年の7月に書いたブログでも簡単に書きましたが、根っこが病気になっていたことから水のやりすぎ(成長にあった潅水量ではなかった事)が原因でした。

無肥料で育てるには、作物の成長に適した温度(特に最低でも10度以上)の確保が絶対条件で、無理に1月から育苗を始めて2月末に定植したこともメロンのストレスの原因になったとも考えられると思います。

メロン着果直後から葉っぱ、メロンにアブラムシが大量発生した様子

上の写真のように手でアブラムシをとってもきりがないので、農薬の散布も考えました。お取り扱い頂いている店舗様に相談し、自然栽培でつくられたでんぷんとシャボン玉石けんを混ぜた液体の散布で様子を見ました。

自然栽培片栗粉を石けんを水で薄めて混ぜた液体
散布した様子

この液体の期待できる効果は、アブラムシが片栗粉のでんぷんで息が出来なくなり窒息して、繁殖が抑えられるという事でした。

散布前
6月5日
6月20日
6月24日
6月25日

でんぷん液を散布しても特に効果がなかったので、アブラムシ対策に効果的であると言われている銀色のシートやヨーグルトを水で溶かした液体をバケツにいれて置いたりしましたが、やはり作物の土台である根っこが病気である以上、全て効果がありませんでした。

その後、秋メロンも行いましたが、メロンの花が咲き始めた頃からまたアブラムシが発生し、失敗に終わりました。

隣に植えた芽キャベツはちゃんと出来ました。

2021年自然栽培メロンで気をつけたこと

連作障害や病気が出た翌年の対策として効果的なのは、やはりハウスを閉めっぱなしにして太陽の熱で土壌の病原菌を殺菌することが有効との書物をいくつか読みました。

また、無肥料栽培の経験しかないので、米ぬかと一緒に土壌殺菌して微生物を増やす事で殺菌する方法も本で見ましたが、太陽熱処理の日数(約1ヶ月)を増やすことで対処しました。

今年は、2月2日に育苗を初め、3月26日に定植をしました。

写真ではわかりづらいですが、やはり水やりには気をつけ潅水チューブで少なめに水をやってから、水が足りてない株に延長ホースで足すやり方でやっています。

無肥料だと成長速度がやはり個体差がでるため、一律の潅水というのがあまり有効ではありません。

なので、気をはりながらメロンの成長の様子に合った対応を心がけました。

上の写真は、収穫直前のハウスの様子ですが、今年は右側の畝の真ん中の成長が悪かったです。

自然栽培では2割から3割がB品というか、虫食いや成長が悪い作物にどうしてもなると言われています。

なので、全て完璧なメロンを作ろうと思うとメロンも僕もただ精神的に苦しくなるので、メロンの成長を第1に尊重してそのサポートに徹するのがメロンにとって最も負荷が少ない生産者としての行動だと思っています。

今年は5月が例年よりも暑かった為、若干小さめのメロンが多かった印象です。富士宮は4月までが暑くなったり寒くなったりの気温差があるため、富士宮の天候に最も合うようにメロンを栽培するには、もう少し遅く定植しても良いように感じました。

天候が年々変わるので、来年に向け慎重に準備したいと思います。

自然栽培メロンと他のメロンとの違い

自然栽培メロンの切り口

自然栽培と他のメロンとの違いは、勿論肥料や農薬の使用有無にあるのですが、食味に与える影響は肥料の影響が大きいように感じます。

というのも、ほぼ毎日野菜を含めて作物を栽培して食べていて思うのは、土の純度がそのまま作物の味になると感じるからです。

よくうちの作物をご購入いただかれるお客様から言われることは、変な苦味やえぐみがない、または子供が美味しいと言っているとお声を頂きます。

肥料を使用しないと作物の成長は1ヶ月前後遅くなる為、その分ゆっくり育ちます。成長が遅い分、作物の細胞が密になるので味の濃さや風味に繋がることは十分考えられます。また、苦味やえぐみに違和感が出るというのは、土壌に肥料を施すことで肥料の成分が作物の味に影響が出ているということだと思います。

僕の憶測が多くありますが、味覚が純粋な子供が美味しいと言っているというお声はとても嬉しいお言葉の一つです。

この機会に作物の本来の味や風味を是非ご賞味いただけると幸いです。

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