2017年に植えた桃の木(全部で10本)が3年目の2020年から少しずつなり始めたのですが、昨年の2021年からほとんど木で収穫が出来るようになりました。
昨年の桃の様子と果樹栽培について、今日は書きたいと思います。
桃の品種
桃の品種を書く前に、本当は昨年の7月に上げる予定だった工程を半年も遅れてしまい、誠に申し訳ありませんでした。この場を借りて、お詫び申し上げます。
品種ですが、全部で3種類を植えており日川白鳳を6本、白鳳を2本、あかつきを2本植えました。日川白鳳が早生種なのですが、富士宮は雨が多いので早い時期に収穫が出来る日川白鳳が一番出来が良かったです。
品種に関しては、愛知県で自然栽培のイチゴを生産されている野中慎吾さんから教えて頂きました。野中さんも以前桃の栽培をされていた時に日川白鳳をされていたそうで、自然栽培と早生種は果樹では相性が良いとのアドバイスを頂き実際にやってみるとその通りでした。日川白鳳の品種自体が自家結実性が高いので、もしこれから桃の栽培を自然栽培で挑戦してみたいと思う方がいましたら、品種は日川白鳳がおすすめです。
自然栽培の果樹の管理
果樹の管理は北海道にいた時の木村先生の農学校時代にさくらんぼとリンゴで学びましたが、その時は知識が全くなかったので、何をしていたのかほとんど覚えておらず、富士宮では素人のまま始めました。ただ、花が咲いてから収穫までの期間が長いリンゴや梨(秋の収穫の果樹)は雨や風の影響で収穫までが難しかった記憶があったのですが、夏収穫のさくらんぼは離農されたと思われる草がぼうぼうの畑でも実が小さいながらなっている様子を北海道にいた時に見ていたので、余計な事をしなければ出来るのではないかと思って始めました。
剪定に関しては道法正徳さんが昔ペンネームで書かれた本「高糖度・連産のミカンつくり」がとても参考になりまた。

この本ではみかんの剪定に特化されていますが、植物ホルモンを生かす剪定は他の果樹でも応用が利くやり方との事だったので、このやり方(下枝を切って立ち枝を残す、立ち枝の先端を切らないで伸ばす)で剪定しています。
2021年の桃の工程



写真の日にちは3月26日です。
受粉に関しては特に人工的な作業を行っておらず自然着果です。


写真の日にちは4月27日です。
もの凄く沢山の実がついており、ビックリしました。花が咲いたときに摘花をほとんどしなかったので、この時から摘果を始めました。1本の枝に3個から4個の実を残そうと思いながらやってました。

写真の日にちは5月25日です。
少しずつ桃っぽい色になっていて、この時期から桃の木を見るのが楽しく、桃の収穫が楽しみでした。



写真の日にちは6月7日です。
摘果を終え、桃が少しずつ大きくなっているのを確認してから袋がけを始めました。

袋がけをしないとやはり食害にあいます。



写真の日にちは6月17日です。
少し分かりにくいですが、桃の葉に少し穴が空いているのが分かると思います。これが自然栽培の特徴なのですが、桃の葉っぱで生きている内生菌が、葉っぱの中で病気になった部分を葉っぱ全体に広がらないようにその部分だけを落として葉っぱの他の部分を守っているとの事です。また最近の研究では、病気になった葉っぱ付近の元気な葉っぱは病気の葉の活動(光合成)を補うようにして少し大きく広がるなどして、木全体で調和をとっているらしいです。微生物の近年の研究はとても進んでおり、これからも出来る限り情報を追っていこうと思います。



写真の日にちは6月24日です。
この日に試しに収穫して食べてみました。少し硬かったですが甘さはしっかりあり美味しかったです。

少しずつ出荷を始めました。
1本の木で多いのでは20個近くなり、全部で130個実りました。

熟した桃の糖度をはかると12度でした。完熟した桃の美味しさは格別でした!
以上が昨年の様子になります。桃の栽培期間中は、肥料や農薬は勿論、お酢の散布もしていません。
桃の木が頑張ってくれたんだと思います。
2022年の桃の様子






剪定も終え、つぼみが少しずつ膨らんできています。今年は2本追加で1年木の桃の苗木を植えました。品種は勿論日川白鳳です。順調に行けば3年後の2025年の収穫を予定しています。
桃の様子はインスタでもアップしておりますので、もし良ければチェックしてみて下さい!